台東区出し桁造り分布調査

トホホ建築設計ジムソにて、独自に「台東区における出し桁造りの建物分布調査」を行いました。

 

※全棟写真撮影を行っておりますが、上記はあくまで一例で特段選定したものではありません。

 

出し桁とは?

 台東区には、2015年時点で意外に多くの出し桁造りの建物(以後「出桁」と略す)が残っていました。これらは、今後消えていく事が予想されます。そこで、現時点での実数や分布を記録すべく、2015年度を通じて自主的に分布調査などを行いました。

調査概要

  • 調査目的:出桁の実数や分布を調査し、基礎資料を作成する事
  • 調査期間:2015年4月1日~2016年3月31日
  • 調査地域:東京都台東区全域
  • 調査対象:外見が出桁である低層の建築物(建設年は問わず)、寺社は除く
  • 調査方法:現物確認
  • 支援団体など:なし。自主調査

調査結果速報(2016年7月4日時点)

  • 詳細分析前の速報値ではあるが、計174棟の出桁が確認できた。
  • 集中している地域があるが、散発的な分布も確認できる(理由は今後追記予定)。
台東区出し桁造り分布図
分布図概要(2016・4月時点グーグルマップに図示)

出し桁分布調査・外観写真

台東区・出し桁分布・外観写真」のページを公開しました。

以前制作中のまま放置していたものです。

 

2023年現在、数多くに出し桁造りの建て替えが進み、結果として資料的な意味が出てきてしまったため、制作中のまま公開する事としました。

2023年8月7日記


今後の展開

調査結果から様々な事が判明してきておりますが、行政や研究団体から予算を得ているのではないため、のんびりと分析を進めていきます。予算が少しでも付くようなら、作業も進んでいくでしょう。そんな奇特な団体などご存知の方は、ご紹介いただければ幸いです。予算申請資料を作成いたしますので。

 

今後の予定としては

  • 発生から現状に至る経緯解説(災害との関係)
  • 個々に類型分け(地域的な特徴が見られる)
  • イラスト化(写真では分かりにくい事があるため)

更新履歴

令和元年5月6日棟数更新(調査漏れ追加、地図未修正)

平成28年7月4日棟数更新

平成28年5月1日公開


看板建築について

建築ジャーナル2017年5月号に4ページ執筆しました

「都市に刻む庶民の夢 看板建築」

お手に取っていただき、感想などいただければ幸甚です。